大学生時代のアラスカ留学1年間。2020年末からアメリカに移住。
楽しいこともたくさん、いい思い出もたくさんできたし、素晴らしい人々、美しい自然にも出会ってきました。
残念ながら、カルチャーショックで悩むことや、悲しいアメリカの現実を目の当たりにすることもありました。
アメリカに移住してくる前、日本で友達にグリーンカードが取れて、マイアミに移住すると伝えたら、
皆とても喜んでくれたし、海外生活羨ましいとか、憧れるって言ってくれました😌
確かに日本で、一般的に、「アメリカ」とか、「アメリカに住む」って聞くと
あんまり悪いイメージはないですよね。おそらく銃社会なのが心配だと思う人は多いと思いますが。
私もかつてはマンハッタンに住んでいる叔父のことを超かっこいいと思ってたし、憧れたし、
なんか勝ち組オーラ出てるなぁ〜なんて思ってました( ̄∀ ̄)(笑)
確かに、アメリカに移住してきて後悔は今のところしてません。
主人と楽しい日々を過ごしているし、グリーンカード取れてよかったなって本当に思います。
でもやっぱり、理想と現実ってやっぱりアメリカにもあります。悲しいけど。
そこで、アメリカ移住を考えている方、アメリカ留学予定の方のため、
今回はアメリカ生活の現実を紹介していきます。
大きく分けて7つ、日本人からすると大きな変化となるだろうと思われることを紹介します。
渡米前に覚悟を!アメリカの理想と現実 7つ
物乞い、ホームレス
日本には、ホームレスとかはいても、直接お金くださいとか話しかけてくるような人はほぼいないですよね。
大阪、福岡、千葉に住んでましたがそんな目に遭ったことは私はありませんでした。
このアメリカという国では基本的にホームレスはもちろん、物乞いはどこにでもいます。
道路とか、お店の外の脇に居たりします。
車を運転していて、信号で止まっていたら道路に物乞いが寄ってきて、
「お金を恵んでください」 「お腹が空いているホームレスです」
などと書かれた段ボール紙を持ちながら近寄ってきたりします。こういうのは無視するしかないです。
かわいそうだと思う気持ちはわかるし、私も何も感じないわけではありません。
ただ、物乞いしている人って、ドラッグとかに手を出した末こうなっている人がかなり多くいます。
アメリカには困窮している人をサポートする色んなシステムが存在します。
そういうところに助けを求めたりできるはずです。
だから、物乞いを見て単純に「かわいそう」と思う必要はないし、無視しましょう。
お金を渡したところで、そのお金はドラッグやお酒、タバコに消えることが大半です。
アルコールや薬物依存症が理由ではなくホームレスになっているような人たちはまず物乞いをしません。
然るべき施設や団体に助けを求めていますし、アメリカには『Food stamps』といって、
貧困で困っている人は食べ物と交換できる引換券のようなものを受け取ることだってできます。
ですので、ちゃんと然るべきところに助けを求めれば餓死することもありません。
こういった背景を理解すれば、ホームレス、物乞いに対して罪悪感をあなたが感じる必要はなくなります。
貧富の差
アメリカって、ある程度のお金を稼いでる人からしたら良い国だと思います。
自由の国と言われるだけあって、日本に比べていろんな意味で自由は確保されていると感じます。
良い車に乗り、良い家に住み、自分の好きなことを好きな時にすることができます。
おそらく日本からするアメリカンドリームってこんなイメージじゃないでしょうか。こういう生活憧れますよね♪
ただ、このような人たちが大半ではありません。最低賃金で働く人もたくさんいます。
というかこんな生活をしている富裕層の人はごく僅かで、貧困層がかなり大きいです。
アメリカって貧富の差が日本より激しいです。
コロナが起こるまではアメリカの7人に1人の子供がお腹をすかせたまま就寝するという現実がありましたが、
その問題に拍車をかけたのがコロナ。
今ではなんと4人に1人の子供が十分にごはんを食べられない状況が今まさに、現実にあります。とても悲しいです。
貧富の差が大きければ大きいほど争いが多くなると、私は考えています。
みんなが貧乏だったら他者を恨めしく思ったり、何か奪ってやろうとか、そういう心理になりにくいだろうし、
お金持ちと、貧乏な人がいて、その差が激しければ激しいほど、
貧困層の人の中には、裕福な人たちとの「差」を感じ、
奪ってでも手に入れてやろうという心理が働いたりするのではないかと私は思います。
また、人種差別について後述しますが、人種差別によって不当な扱いを受けたり、
白人と同じ待遇を受けられないといった事象がいまだに蔓延っています。
本当に悲しい現実として、黒人に対する差別は今でも根強く残っており、就職の機会や昇進の機会など、
十分な機会がなく、低収入な割合が多いのも黒人という事実があります。本当にこれはおかしい。
高額な医療費
アメリカの医療をイメージすると、コロナのワクチンを開発したりと、最先端のイメージが強いと思います。
最新医療の開発にかける資金がとても大きく、医療の質自体は最先端かもしれませんが、
そんな最新の医療があったとしても、アメリカの普通の人が賄えるような金額では利用できないことがほとんど。
日本の健康保険のような素晴らしいシステムはありません。
確かに、日本では毎月健康保険料を支払わなければなりませんし決して安いとは言えないかもしれませんが、
金額は収入によって変動するので、基本的には払えない金額ではないと思います。
アメリカでは、例えば急性虫垂炎(盲腸)で緊急手術した場合、数百万かかることなんてザラです。
保険に入っていないと借金をするほかありません。
保険だって日本のように安くありません。
医療費がそもそも高いので、保険料も日本よりかなり高いです。
会社によって、提供されている保険はありますが、会社によっては提供されない会社もたくさんあり、
自分で保険を探して入るとなるとかなり高額になるようです。
私は主人が医療従事者で、病院が提供する保険があるので大丈夫そうですが、
この国には保険に加入していない人がかなりたくさんいます。
アメリカではなんと2,700万人もの人が、経済的な理由から、保険に加入できない状況です。
例えば、癌になった場合、放射線治療や化学療法、手術など、長期にわたる治療となる可能性が高いですよね。
そんな状況で保険にも加入していない、となると、治療を諦めざるを得ない人だって出てくるようです。
治療を受けるために、住んでいる家などを売ったりなど…本当に悲しい現実があります。
あるいは外国に行って治療をする方が安かったりします。
なので、アメリカに住むとなったら、こういう医療に対する心配があることを心に留めておく必要があります。
日本に一時帰国する際は健康診断を受ける、歯科治療を受ける、普段から健康な生活を心がけるなど、
対策をすることをおすすめします。
人種差別
アメリカといえば多種多様な人種の人が住んでいるわけだから、
お互いを尊重している空気が少なくとも日本よりはあるんじゃないのかなって漠然と思いませんか?
確かに、白人以外の人は白人と同じトイレを使ってはいけない、同じバスに乗ってはいけないなど、
頭のおかしいルールがあった昔と比べれば人種差別は少しはマシになってきているのだとは思います。
ですが人種差別がなくなることはないんだろうなと感じてしまいます。
黒人に対する待遇の違い。黒人というだけで就職ができなかったりすることが未だ現実にあります。
私は日本人だし、正直黒人の友達が多くいるわけでもないし、主人が黒人なわけでもありませんが、
こういった現実を見て本当に心が痛みます。
コロナのイメージがある中国から、アメリカではアジア人というだけで攻撃されたり殺されたりしています。
この現実は私のアメリカでの生活の理想を一気に覆しました。
移住してくる前は、自分は「日本人」というブランドを背負っているし、
日本人であることは誇りで、かっこいいと思っていました。今でもその気持ちに変わりはありません。
ですが、アジア人への攻撃、殺害があって以降、
自分は「日本人」ということ以前に、「アジア人」としか見られていないのかもしれないと感じ、
「日本人」だということを隠した方がいいんじゃないかとまで感じてしまうことがありました。
もちろん、半数以上のアメリカ人は人種の多様性には寛容だと思います。
ただ、半数近くの頭の悪い人たち(ろくな教育も受けていない、自分ファーストなクソバカなアメリカ人)はきっと私を見て、
「中国人」とか「アジア人」としか思わず、いい印象を持たない。
「中国人」であることに何の悪いこともないのに、なぜか勝手に「中国人」と決めつけ、
「你好(ニーハオ)」などと言ってくるアホなアメリカ人もいます。
この悲しい現実から、私も少しは身を持って、差別されてきた人たちの気持ちがわかったんじゃないかと思っています。
あと、あからさまに、差別的な発言をしてくるわけではないけど、
白人と同等の扱いをしてくれないという「micro aggression」というのも存在します。
例えば、レストランに行って、席になかなか案内してくれないとか、
白人を優先的に扱うとか、白人には態度がいいのに、白人じゃない人には愛想が悪い、サービスが悪い
などというようなことです。
私も実際に「micro aggression」だなと感じる場面を何度も経験してきました。
「micro aggression」の厄介なところは、「人種差別」だということを証明することが困難なところです。
だからこそ、この国において人種差別が完全になくなることはほぼないだろうなぁと思ってしまいます。
なので、日本人である皆さんも、アメリカに住むとなったら人種差別は避けては通れません。
残念ですが、人種差別はどこにでも存在します。
人種差別に対する対応のポイント
- 田舎には保守派が多く、人種の多様性も低い。
- 差別的な雰囲気を感じてもできるだけ無視、スルーする。
- レストラン等、サービス業でmicro aggressionを感じたらチップを払わないなどの仕返しをする
- あなたに対しては親切でも他の人種に差別的な人とは仲良くしない
簡単に解説すると、田舎すぎない地域の方が、多種多様な人種が住んでいることが多いので、
目立ちづらく、人種差別を感じる機会は少ないと思います。
田舎に行くと良くも悪くも目立つし、田舎の保守的な、自分の街すら出たことのない人たちは
私のことを珍しそうに見てきたりすることもあります。
差別的な意味がなかったとしても、他人にじーっと見られてあんまりいい気分にはなりません。
でも、毎回毎回そんなことに反応して、ケンカをしても時間の無駄ですし、危険な目にも遭いかねません。
なので、スルーする、無視する、気づかないふりをするのが最善です。
人種差別をするような人にろくな人間はいません。
そういう人たちは心底バカなので、あなたの反応を見るのが楽しいんです。
だから無視するあなたが大勝利です。
また、レストランなどチップが必要になるような場所でmicro aggressionを感じたら注文もせずに立ち去るか、
チップをあげないなどの嫌がらせくらいはやってもいいと思いまっせ♪実際に私はやったことある(笑)
そしてGoogleでお店の評価に⭐︎1つだけつけて最悪なレビューを書く(嘘は書かないよ)!
時と場所、状況を選ぶ必要はありますが、やられっぱなしじゃダメ!
そして、あなたに対しては親切な人でも、黒人のことは嫌いなどという人とは仲良くしてはいけません。
そんな人、ろくな人間ではありません。
そういう人と仲良くするということは、あなた自身も人種差別を受け入れていることになりますよ。
とはいえ、差別的考えの人と争ったり、政治的な話でケンカをするのも良くありません。
嫌がらせをされたり、嫌な噂を流されたりする可能性もあります。
そういう人とはまず政治的、人種的、または宗教的な話をしない、意見を聞かれても答えない、
中性的な答えにするなど、自分の身を守る行動も必要です。
アメリカには大きく分けて2種類の人種が存在。銃乱射事件にも関連が。
ここでいう「人種」というのは、肌の色、ルーツの話ではなく、考え方のことです。
大きく分けて2種類の考え方を持った人たちが存在すると捉えています。
それは、民主派と保守派。簡単にいうと民主派がバイデン大統領で、保守派がトランプ元大統領。
この国は悲しくも、政治的な考えの違いで民主派と保守派に分断されていて、お互いを嫌っている人が多数います。
基本的に、民主派の大半は文化、移民、人種の多様性を歓迎していて、教養がある人たちが多いです。教育にも熱心な人が多いです。
反対に保守派の人たちの大半は、アメリカファースト。自分ファーストな自己中心的な人が本当に多いです。
テキサス州を皮切りに始まった人工妊娠中絶禁止の法律などを作ったのも保守派です。
キリスト教、カトリック信者に保守派が多く、
キリスト教の考えを他の人々含め、みんなに押し付けるという法律がまかり通ってしまったのは、普通にヤバイです。
自由の国なはずなのに。
かつては人工妊娠中絶はアメリカでは禁止されていましたが、
それをアメリカはずいぶん昔に取りやめたという過去があります。
それをまた覆して過去に戻ろうとでもしてるかのような愚かな保守派。
人種差別をしたりもするし、銃乱射事件の犯人の大半はトランプ支持者であることも事実です。
私自身は別にリベラル派(民主派)だとは思ってません。リベラル派の考えの全てに賛成することはできません。
ですが、間違いなく保守派の人間ではありません。
あと、保守派の人たちってなぜか、「コロナはでっち上げ」などという謎の思想を持っているんですよね(笑)
コロナなんて存在しないとか、嘘だとか言ってマスクをつけなかったり、
コロナの存在を認めていたとしても、ゴッド(神)が救ってくれるとか言っていたりします(爆笑)
ついでに、この種の人たちは、自分が生まれ育った州を離れたことがないとか、旅行すらしない、
外国には行ったこともないし興味もないという人が結構います。
なので世界のことを知ろうともしないし、自分のことしか考えていない、色んな面で無知な人がいるのが現実です。
日本でこの種のアメリカ人に遭遇することはまずないでしょうね。
だって日本に旅行してくるアメリカ人は民主派、保守派にかかわらず、少なくとも外国に興味を持っている人たちだから。
なので、アメリカに来る際は、私たち日本人は、この種の人たちがいるっていうことを忘れないようにしましょう。
安全な人たちではないこともあります。
怒らせると撃たれるかもしれませんから。
アメリカ人は州によって規制の厳しさは異なりますが、銃を持つことを許されています。
銃社会
みなさんご存知の通り、アメリカは銃社会です。
日本で銃撃事件が起きることなんてほぼほぼないですよね。ましてや銃乱射事件など日本で起こるなんて考えられないと思います。
安倍元首相の銃撃事件は本当に大きなショックでした。
残念なことに、アメリカではもっと残虐な銃関連の事件が毎日そこらじゅうで勃発しています。
小学校、中学校、高校を狙った無差別的な銃乱射事件、ショッピングモールでの銃乱射事件、
はたまたスーパーマーケットでの銃乱射事件。
黒人だからという理由で警察から撃たれたり。
身を守る行動を
- お店など建物に入ったときは常に非常口、逃げられる場所を探す
- 催涙スプレーを常に持ち歩くなど、何かあったときに威嚇できるものを持つこと
- 夜道は歩かない
- 治安の悪い地域でジュエリーなどを身につけない
- 強盗などに万が一遭遇したら、争わないこと
レストランやバー、クラブに入るときに気をつけてほしいのは、入り口が一つしかない場所はリスクが高いということです。
銃を持った人が入ってきた時に逃げ場がありません。トイレなどに逃げ込むのは御法度です。
非常口が入り口以外にあるかなど、逃げられるところが複数ある場所の方が安心です。
気にしすぎだと思うかもしれませんが、実際に悲惨な銃乱射事件は何度も何度も、毎日のように起こっています。
決して他人事では済まされません。
また、自衛のために催涙スプレーを常に持ち歩く、暗くなったら一人で外を歩くのはやめるなど、
日本では気にしなくていいようなことでも、アメリカでは注意する必要があります。
薬物社会
日本にも薬物の問題はあります。
よく芸能人が覚醒剤で逮捕されたりなど、日本でも薬物の乱用は存在します。
ですが、そのスケールがアメリカでは異なります。
ニューヨークのハーレムという街、サンフランシスコのダウンタウンをちょっと出た路地など、
どこにでもゲットーと呼ばれる、貧困層や薬物、犯罪が多発しているエリアがあります。
私も実際に何度も見てきましたが、その辺の道端でヘロインを注射器で自分で自分の腕に射っている人や、
コカインでハイになっている人、幻覚を見ている人、幻聴を聞いている人、
一人で話し続けたり怒鳴り始めたりする人などなど…ヤバい人がその辺にいっぱいいます。
まずは、そういうエリアに近づかないことが一番ですが、
そういう人に遭遇したらとにかく無視してその場を立ち去ってください。
英語を話せないと出遅れる
脅すわけではありませんし、完璧な英語を話せる必要はありません。
ですが、英語のレベルが高ければ高いほど、アメリカでの生活が楽しくなります。
逆に全然話せないとなると、仕事を得ることは愚か、周りの人もあまり仲良くしようとはしてくれません。
相手は容赦無く英語を話してくるし、外国人だからといってゆっくり話してくれるというのも正直言って珍しいです。
もちろん、自分は英語は第二言語で勉強中だからゆっくり話してほしいと相手に伝えれば相手も協力してくれるでしょう。
コミュケーションを取ろうとする姿勢を見せれば相手も助けてくれる可能性が高いので、
完璧な英語を話せる必要はありません。
ですが、渡米までにできる限り英語の勉強をすることを本気でおすすめします。
以下の記事で英語学習の必要性からおすすめの英語学習方法、学習ツールを紹介しているので、よかったら参考にしてみてください。
色々と目を背けたくなる現実もたくさん書きましたが、
アメリカにはいい人はたくさんいるし、フレンドリーな人が多いし、自然も豊かで素敵な国です。
これから続くアメリカ生活、また気づきがあれば共有させてください♪
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